岐阜県美術館にて開催の
古代ギリシャ語に由来するこの言葉。
「まき散らされたもの」を意味し、ユダヤ人の「民族離散」の歴史を表現するようになったとのこと。
現代美術で「故郷」をどう表現するのでしょうか。
サブタイトルは、「故郷をめぐる現代美術」となっています。
美術館というと、絵画や彫刻を見るだけというイメージがあるかもしれませんが、現代美術では多種多用な展示物が見られるので私はとても好きです。
今回の展示は絵画や彫刻もあるのですが目につくのは映像作品。
尚、本展示会は、写真を撮影しSNS等にアップがOKとなってしました。
アクラム・アル=ハラビ
不規則に並んだ、単語の羅列。
無造作に映像に単語が表示されているかと思いきや、
映像の場所とリンクして、単語が表示されているのに気が付きます。
Hair(髪)、Hand(手)、Finger(指)、Ear(耳)・・
作品自体はとても重く、暗い雰囲気が漂います。
ランダ・マッダ
パッと見ると絵画のように見えますが、映像作品です。
落ち着いた雰囲気で淡々と進む。
哀愁を感じる作品でした。
ラリッサ・サンスール
硬質塩化ビニル樹脂で作られた、宇宙飛行士25点。
出品目録に25点とあったので、数を数えてしまいました。
ちゃんとありました・・当然か。
可愛いですね、この宇宙飛行士。
映像作品で宇宙が舞台です。
エクソダスをなんと訳すべきでしょうか?
外出、出国・・
映像のみで、字幕や解説はなかったので正直なにを表現したいのかは感じ取れませんでした。
宇宙は好きなので、雰囲気は好きでした。
ラリッサ・サンスール
ゾーレン・リンド
28分37秒の映像作品で結構長いです。
こちらは、セリフあり字幕ありなのですが、、意味が理解できないまま終わりました。
レジスタンスとして磁器を利用した年代操作?? 未来へ向けての・・
雰囲気はSF映画そのものです。
他の映像作品は全部見ずに立ち去る人が多かったのですが、この作品は最後まで見ている人がほとんどでした。
ミルナ・バーミア
首ふりの扇風機の風によって一斉にはためく銀色の旗。
パッと見綺麗ではあるのですが、なんとも言い難い不思議な感じがします。
タイトルは”風になびかない”
旗は風には吹かれて揺れているのですが、屈せずに立ち続ける。
私は困難に立ち向かうの姿が思い浮かびました。
展示数自体はさほど多くなかったのですが、映像作品を全部見ていると結構長時間楽しめると思います。
飽きなければ・・ですが。
しいて気になるとすれば、会場内でいくつもの映像作品を上映しているので他の作品の音が聞こえすぎるといったところでしょう。
今回のテーマの故郷をめぐる現代美術。
感じたのは中東など紛争地域を故郷に持つ人々。
日本人の私としては、今度は日本の故郷を感じる現代美術も見てみたいと思いました。